庵主よりご挨拶
新年、あけましておめでとうございます。
初釜では社中の皆さんの明るい笑顔にお会いすることができて大変嬉しく思います。
毎年2月に茶事を行っていたので長い間初釜を開催できずにいましたが、本当に久しぶりとうことで、いろいろお話させてもらいました。
鵬雲斎大宗匠の「看却下」の講話を引用させていただき、今生きていくうえで茶道を学ぶことの意義をお話させてもらいましたが、十分ご理解いただけましたでしょうか。
「看却下(かんきゃっか)」とは禅語の教えで、灯火が消えた真っ暗闇の中ではあらぬものを想像して右往左往し道を見失ってしまうことになりがちですが、そんな時にこそ、「脚下を看る」という当たり前のことをしっかりと行うことが大切であるという意味です。
私たちは常に「足元を看ること」を忘れず、身近な周囲の当たり前のことに感謝し、常に学んでいく姿勢を持たなければなりません。
目まぐるしい時代の中でもそうした意識を常に持ち、茶道を通して基本の大切さを学び、しっかりと身に付いたあとにできる働き、知恵の力を身につけていって欲しいと思います。
昨年の行事と今年度の教室方針も案内させていただきました。
点前の手順を学ぶだけでなく茶道のより深い知識と教養を身に着けていただきたいと考え、新春初釜茶道クイズ50問を作成しました。
あまり難しい設問は避け幅広い内容を準備しましたが皆さん楽しんでいただけたでしょうか。
炭点前、会席宴会、濃茶、薄茶とつつがなく進行し、宴会中の私と社中さんとの謡も座を盛り上げたかと思います。
全ての予定を無事終了しましたが、少し疲れたことも心地よい満足感を得られるものです。
皆様大変お疲れ様でした。
今年も気を引き締めて、実りの多い一年にして下さい。
八洲庵 田中 宗悟
初釜の様子
社中さんのお子さんも参加してくれました。
お弁当は名月亭さんのものです。
講習の様子
お菓子はばってんやさんの花びらもちです。
皆さんいい笑顔ですね。
お楽しみ頂けましたでしょうか。
昨年の行事と今年度の教室方針
昨年度は
・能とわび茶 全3回 松村先生 御講演
・裏紫都子先生 源氏物語「葵の上」 御講演
・講談 旭堂南龍氏(南青改め) 御講演
・訪日外国人向け 茶道体験 ・日本人向け 英語茶道教室
など、より日本文化を深く学ぶ講演を行い、社中の方のみならずたくさんのお客様にご盛況を頂きました。
今年度は
裏紫都子先生 源氏物語全4回 御講演
4 月23日(日)・6月30日(日) ・9 月29日(日)・11月24日(日)
夕ざりの茶事 立木 貴也氏 雅楽演奏 2月9日・10日
雛祭茶会 山村宗幸さん 八洲庵 3月3日
奈良高山 三原先生 茶杓削り 5月(予定)
講談 旭堂南龍氏 8月9日(金)「怪談話」
を開催の予定です。
社中、そして一般のお客様にもご参加頂けるよう、今年もホームページにイベント情報として掲載しますので、ご一緒に楽しめればと思います。